こんにちは。GANG PARADEのキャ・ノンです。今週もインタビュー企画をお届けしたいと思います。今回、わたしがインタビュアーになって、メンバーひとりずつお話を聞いていきます。

前回はキラ・メイさんに来ていただきました。ラストはアイナスターさんにお話を伺っていきます。

キャ・ノン 解散発表から今日までどんなことを考えながら過ごしてきた?

アイナスター 今後どんな人生が続いていくにしろ、やりきらないと新しい挑戦ができないって思っていて。なので、やりきって次のステップに進むことを大事にしたいかな。WACKに入ったときに「アイナスター」という名前をいただいたので、「アイナスター」の人生に終止符を打ちたいという感覚。

キャ・ノン 完全にやりきったって思えることってあった?

アイナスター 学生時代の部活は後悔もないし、高校の部活はWACKに入ったから辞めたんだけど、WACKの方が大切だったからそこにも後悔はないかな。昇格したときの合宿(2022年3月20日〜26日に開催された「WACK合宿オーディション2022」)は、やりきったっていう感覚がある。

キャ・ノン なるほど。

アイナスター 昇格できなかったときの合宿では、終わってから「もっとこうすればよかったのかな?」とか思うこともあった。何かをやりきったと思えたら次のステップに進めるのかなって思います。

キャ・ノン 私は今までやりきったって思えたことがなくて。ナスのその感覚がないんだよね。

アイナスター 私は、昇格していいよって認めてもらうことで次のステップに行けたし、部活も3年間やって卒業だったから区切りがついた。自分でやりきったというよりは、認めてもらったり環境が変わったときにやりきったっていう感覚を持ったかな。自分で「終わり」って決めるってことはすごく苦手。

キャ・ノン では次の質問。活動を振り返って大切にしてきたことは何ですか?

アイナスター ステージに立っているときは、自分の感情に素直になること。特に楽しいという感情は大事で、人を楽しませるために自分が楽しんでいるところを見せたいなって思うから、200%で笑顔になるし、寂しいとか悲しいって思ったときには、その感情にも遠慮したくない。最近は泣きすぎているから、もう泣くなって思うときはあるけど。

キャ・ノン 素直じゃないじゃん(笑)。

アイナスター 基本的には泣きたくはない(笑)。私はライブ中の方が、考えがクリアになることが多くて、悩んでいることがあっても、ライブ中にふと「あっ、こういうことか」みたいなすっきりするときがある。多分、感情を解放してるからこそかなって思っている。

もう一つは、成長を見せること。人と関わることが好きで、アイドルが天職だと思っていて。だけど、歌やダンスが得意とか、ビジュアルが強いわけではないから、ちゃんと向き合って少しずつでも成長を見せること、応援しがいがあるなって思ってもらえるように活動していたよ。そもそもギャンパレは補い合っているグループだと思っていて、歌声とか、ビジュアルとか、ダンスとか、性格とか、いろんないいところを持っているメンバーが集まっているから、自分もギャンパレに必要な存在になれるように成長したいと思っていたよ。

キャ・ノン ナスはアイドルもギャンパレも天職だったんだろうなって思う。「成長しているところを見せるぞ」って意気込んでいたり、しっかり考えているアイドルって本当は嫌じゃん(笑)。でも、そこまで考えて実践できるナスがすごいなって思う。

「成長を見せます」だけじゃなくて、細かいことまで考えて、できないこともちゃんと自分の魅力として落とし込んで、ちゃんと成長した姿を見せてきたわけじゃん。 本当に有言実行だったなって思う。だから、ナスを推している人は推しがいがあるだろうなって思うよね。

楽しいところを見せたいのはメイ(キラ・メイ)ちゃんも言っていたね。

アイナスター メイと同じかはわからないけど、私は活動を始めた頃は、ライブが楽しくなくて。お客さんとの距離感もわからなかったし、WAggのメンバーになってすぐにコロナ禍になって無観客でのライブになってしまって。SNSのコメントだけだと、自分のことを好きな人がいるのかなって思っていた。自分が楽しくなさそうにライブしていたら、見ている人も楽しくならないよなって思った。

キャ・ノン ターニングポイントはあった?

アイナスター 明確にあって、東京マラソン(2024年3月3日に開催された東京マラソン2024)以前と以降かな。 東京マラソンでは自分の弱さや、立ち向かわなきゃいけないものに改めて向き合って、素直になれて感覚が変わった。最後にギャンパレに入ったメンバーとして、遊び人に認めてもらわなきゃいけないっていう気持ちが大きかったから、ライブ中にもずっと試されてる気持ちがあった。

キャ・ノン 東京マラソンでどう変わったの?

アイナスター 「好きになってもらいたいです」って初めて素直に言えた。いいライブをして「この子がいい」って思ってもらわなきゃダメだって思っていたけど、シンプルに「好きになってもらいたいから走ります」って言ったらすごく気持ちが楽になった。

キャ・ノン では次の質問。自分が変わったと思うところと変わらないと思うところは?

アイナスター 変わったところは、ここまで話してきたとおり素直になったところ。当たり前なんだけど素直に言っちゃった方が相手に伝わるなって思った。それまでは行動に移した方がいいとか、いろんなことを気にしていたけど、理屈じゃないことで人を動かす力が素直さにはあると思う。ギャンパレに入って素直になって私自身も元気になった気がする。

キャ・ノン 確かにナス自身もどんどん元気になっていった感じがする。

アイナスター ギャンパレ加入当時は、めっちゃ暗かったと思う。今の私が元の姿だとも思うし、中学生の頃に戻ったみたい(笑)。

キャ・ノン ナスは元気な方がいいよね。逆に変わらないところは?

アイナスター たまにありえないほど自信を喪失して余計なことを考えるところ。他のメンバーのインタビューを読んで考えたんだけど、これしか出てこなくて。さすがに減ってきたけど、ラストツアーの初日に……。

キャ・ノン 大バッドに入ったよね。

アイナスター そう、ヒステリックになってしまって。ギャンパレに入ってから大事にしていることって全部一貫してはいるんだけど、それでもできないことがあって。「できない」が「できる」ようになることは大事だけど、最初からできたらそれが一番。他のメンバーにはできて、自分にはできないことがすごく多くて……。

ツアーの最初の頃、自分の歌割でリズムが取れなくなっちゃって、毎週ボイトレで練習していたのにずれちゃっていて。家にいるときも裏打ちを叩く練習とか、メトロノームに合わせて自分で裏打ちを取るとか、めちゃくちゃ練習してきたんだけど、やっぱりできなかった。努力していないとか、サボっちゃったなとかもでもなくて、ただできなかった。なんでできないんだろうってすごく考え始めてしまって。

ギャンパレに入って最初のFCツアー(2022年開催のFCツアー「津々浦々愚連隊大行進」)かな?そのときもなんかすごく自信を喪失して、SEで涙が止まらなくなって、泣きながらステージに出たんだよね。そのときはメンバーに言えなかったけど、変わったなって思ったのは、メンバーに甘えられるようになったところかなって思う。

キャ・ノン メンバーに対しても素直になれたんだね。前より元気になったって、ベビ(チャンベイビー)も言っていた。 本来の自分を取り戻したみたいな(笑)。

担当編集 たくさんあると思いますが、忘れられないステージからの景色はありますか?

アイナスター BiSHさん以外のWACK全グループで立った幕張(2022年11月23日に千葉・幕張メッセイベントホールで開催された「Even without BiSH, this is WACK」)ですかね。観客としてBiSHさんとか他のWACKのアーティストのライブや映像を見ていて、ステージからはどう見えるんだろうってずっと気になっていて。大きな会場になればなるほど、ステージとの距離ができて、お互い小さく見えてしまう。それでも伝わる何かがあるから、お客さんは大きな会場にも行くわけだけど、逆にステージからはどう見えているんだろうって、好奇心がずっとありました。自分がアイドルになる前から気になっていた大きな会場の景色を見られたことはとても印象に残っています。

キャ・ノン では次の質問。一緒に活動してきた中での一番の思い出といえば何でしょうか?

アイナスター 二人で話してきた回数とか、一緒にご飯を食べた回数がめちゃくちゃ多いよね。メンバーの中で一番って言ってもいいくらい。最初はこうなると思ってなかったし、どんな会話をしたか覚えてないってくらい喋ってなかったよね。 でもKiSS KiSSが始まってから会話することが多くなって、ノンには何でも喋れたし。誰よりも話をしてきたと思う。ノンは芸能活動も長いし、ギャンパレの加入も私より先だったけど、KiSS KiSSを始めたときに、「みんな同期」みたいな雰囲気を作ってくれて、私がやりたいことや言ったことを否定せずに、ずっと静かに話を聞いてくれた。私がダメになっちゃったときもただただ話を聞いてくれて、どんなことでも向き合ってくれたって思っている。

キャ・ノン 私もそう思っています。ナスは自己開示人間だもんね。

アイナスター 自己開示することによって解決できることがめっちゃ多い。

キャ・ノン 自己開示して自己解決することが多いよね。

アイナスター それができるのはノンだからだと思う。「それよくないんじゃない?」とか言わずに、ただただ話を聞いてくれて、私がスッとしたタイミングで、「こうなんじゃない?」って言ってくれるから、すごく楽だった。

キャ・ノン 否定はしないよね。あまりにもナスが自分自身のことを否定しすぎたら違うかなって言うけどね。

アイナスター あとは遠征先でカラオケに深夜まで二人で行ったこと。

キャ・ノン 福岡のまねきねこ(カラオケまねきねこ)。

アイナスター 今までで一番ってぐらい、飲んだよね(笑)。あとは、KiSS KiSSのライブの後に、一緒に焼肉に行ったよね。そのときにナスは自己評価が低すぎるから、誤った評価はやめた方がいいって言われたことをすごく覚えてる。

キャ・ノン そんなこと言ったね。

アイナスター できないことばかりに目を向けるけど、できることがあるじゃんって言ってくれたよね。すごく覚えていて、メンバーとして印象に残っている言葉。カラオケは普通に友達として楽しかった。

キャ・ノン まっすぐ歩けないナスを置いて歩いて帰ったよね(笑)。

アイナスター あんなに酔っぱらったことはないかも(笑)。 ノンとは性格とかは結構違うけど、好きな音楽とか共通しているところがちょくちょくあるよね。深夜まで大森靖子さん縛りのカラオケは楽しかった。

キャ・ノン では最後の質問。私に聞きたかったけど聞けなかったことや今だから言えることなどがあったら教えてください。

アイナスター ノンって昔からギャンパレのこと好きじゃん。ノンがギャンパレを好きになってから、ギャンパレって変わっていないところもあるし、変わっているところもたくさんあるじゃん。今のギャンパレにお客さんとして出会ったら、遊び人になっていた?

キャ・ノン 今の自分だったら無理だと思う。率直にズルいって思っちゃう。ギャンパレになれなかった自分がイヤだから、見ないようにすると思う。すごく輝いていて、いい曲ばっかり歌っていていいなと思うし、自分がそのギャンパレになれていないことに病んじゃいそう。

アイナスター なるほど、面白い!あとは、私の好きなところを教えてください。

キャ・ノン ナスの好きなところは、屈折している人間なところ。

アイナスター やば。こんなに素直になったって言っているのに。

キャ・ノン 中身はもう曲がりまくっていると思うし、器用なのか不器用なのかわかんないところとかもおかしいと思う。そのへんてこさとまともさがどっちもあって、私は変な人間が好きだからさ、そういうところが魅力的だなと思う。努力で自分を変えてきたところも、近くで見ているからこそいいなって思う。

私はナスってもっと上手く飄々とこなしてきたんだろうなと思っていたんだけど、そうじゃない部分がたくさんあって、自己嫌悪に陥るときもあるじゃん。どっちの面もあるんだなっていう部分がすごく魅力的。

アイナスター 私がノンに言いたいこと、もう1個あった!私がラストツアー初日に、大バッドに入っていて、優しくされたら甘えちゃうって言ったら、甘えてないよって言ってくれたことが嬉しかった。いつも冷静に私のことを見てくれるところが好きだなと思います。 正しく向き合ってくれるメンバーがいて、本当に良かったなって思っているよ。

ナスはわたしになんでも話してくれて、そうやって頼ってもらえることの喜びを教えてくれた存在です。自己開示して自己解決する様子を見て、強い人だなといつも思っています。なるべくよく食べてよく笑っていてほしいです。

ここまで10人のメンバーとのインタビューをお届けしてきました。こんなにもたくさんの女の子たちと一緒に生きてきて、わたし自身も色んなことを吸収して、嫉妬して、食らいついて、ものすごく成長させてもらいました。素敵なメンバーとここまでやってこれて幸せです。

 

来週の今日にはもうラストライブが終わっています。どんな気持ちになっているか予想もつきません。それでも悔いのないように、ステージに立ちたいと思います。どうか最後の日までよろしくお願いします!

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過去の連載記事はこちら
https://strmweb.jp/tag/ca_non_regular/

キャ・ノン

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する11人組アイドルグループGANG PARADEのメンバー。また、「KiSSをあなたにお届けchu!♡」をキャッチコピーに活動するWACK初の王道5人組アイドルグループ『KiSS KiSS』のメンバーの一人でもある。ライブ好きで、苦手なことや、できないことは出来るようになればいいというタフでロックな精神の持ち主。2024年5月31日より自分自身のライブレポートなどを綴った『アイドルリアル備忘録』をSTREAMにて連載中。