友達に誘われて軽い気持ちで始めた「荒野行動」

――荒野行動を始めたのはいつ頃ですか?

しめ 今、中学3年生なんですけど、ちょうど5年前に始めたので10歳からです。

――荒野行動を始めたきっかけは?

しめ 最初は友達に「面白いゲームが出たよ」と誘われて始めました。それまではニンテンドー3DSの「妖怪ウォッチ」などを友達と遊んだりしていたんですけど、いわゆるバトルロイヤルゲームは「荒野行動」が初めてでした。

――荒野行動を始めてみて、どのようなところが面白かったですか?

しめ 撃ち合いが面白かったですね。それまであまりそういったゲームを遊んで来なかったので、新鮮でした。

――本格的にやり込むようになったきっかけはありましたか?

しめ 友達と始めた頃はスマホで遊んでいたんですが、それからしばらくして、親に買ってもらったiPadで遊ぶようになったんです。やっぱり画面が大きくなるし、操作性も向上するので、よりゲームが楽しくなって、それからは1人でオンラインの人たちと遊ぶようになっていきました。

――これまであまり経験のないようなタイトルで、すぐに勝てるようになりましたか?

しめ 最初の1年くらいは全然勝てなかったです。でも、iPadで遊ぶようになって、敵を倒せる自信がある程度出てきてからは結構勝てるようになっていきました。

――荒野行動の実力はどのようにしてつけていきましたか?

しめ とにかくひたすらプレイしていたら強くなっていたっていう感じで、何か特別に練習をしたというわけではなかったんです。ただ、iPadでプレイするようになったのが真剣にやり込む転機だったとは思います。

――自分の中で、強くなったなと思えるようになったのはいつ頃ですか?

しめ 始めてから1年くらいです。荒野行動内のランクがあるんですが、一番上まで行けたのがその時期です。

――荒野行動の実力をつけるためには、どんなことが必要なのでしょう?

しめ いろいろとできることがあり自由度の高いゲームですが、最終的には敵を倒すことが重要になってくるゲームだと思うんです。なので、僕の場合は、敵と対峙した時にキルが取れるようになって強くなりました。

――撃ち合いの強さを手に入れるためのアドバイスはありますか?

しめ 僕はスマホからiPadでプレイするようになって飛躍的に上達したので、まずはプレイ環境を整えるのが大事だと思います。撃ち合いにはAIM(※狙いを定めること)が重要な要素ですが、それには自分にあった操作感度に合わせることが必要です。プレイする中で、少しずつ合わせていくなどでも良いと思うので、試してみてほしいですね。

――オンラインでは知らない人と遊んでいたのですか?

しめ そうですね。友達はしばらくしたら荒野行動をプレイしなくなったので、オンラインマッチで知り合った人と遊ぶようになりました。ボイスチャットに入って話しているうちに仲良くなって、その人の友達を紹介してもらったり。僕より少し年上の人たちが多くて、よくしてもらっていました。そうして遊んでいるうちに大会にも誘われて、出場するようになったんです。

――1年でランクが一番上まで行ったということですが、そこからプロになる経緯はどういったものでしたか?

しめ オンラインで知り合った人たちと遊んでいるうちに実力を認めてもらって、始めてから2年目くらいでクラン(※一緒にプレイするグループ)に誘ってもらって所属するようになりました。そこから大会に出場するようになるんですが、そこで活躍できたりすると、もっと強いチームの人から声が掛かってそっちのクランに移るみたいな感じで、名前を知ってもらえるようになったんだと思います。そういった中で「一緒にプロを目指そう」と誘って貰い、今のチームメンバーがいる「REX」というチームに加入しました。僕は年齢制限で2022年の大会には出場することができなかったんですが、チームメンバーがプロ昇格をかけた大きなリーグで勝ち抜き、アマチュアからプロに昇格して「REX」が「AXIZ」に加入することになりました。 そして2022年12月に15歳になって今年の1月から本格的にプロ選手として活動することになりました。

――初めて大会に出るようになった時の感想はいかがでしたか?

しめ 大会に出るようになった時点で、僕もランクは一番上まで行っていたんですが、それでも周りの選手はレベルが違うなと感じました。一緒にプレイすることで勉強になりましたね。

――どんなことを学びましたか?

しめ 撃ち合いの技術です。たとえば敵があそこにいると分かっている時に、自分はどう動けば優位に立てるかだったり、こういう撃ち合い方が強いと思ったら真似してみたりして、それが今の強さにつながっていると思います。

――プロ選手への誘いが来た時の心境はどんなものでしたか。

しめ 単純に自分の実力を認めてもらえたのがうれしかったです。やるからにはもっと頑張ろうと思いました。

――中学3年生といえば進路のことなどで大変な時期だったと思います。

しめ 志望先の高校は、普段通りの勉強をしていれば大丈夫なところだったので、特別大変ということはなかったんです。なので、ゲームもいつも通りしていました。

――ご家族の反応はいかがでしたか?

しめ 特別反対されるようなことはなく、「すごいね!」と褒めてくれました。普段からゲームをやっているからといって怒られることもなく、最低限やることをやって、あとは好きにやらせてもらっています。