楽しいと思うことを追求する先にあるものとは?

――荒野行動の競技シーンはどういったものですか?

しめ 定期的に開かれている大会は大きく分けると2つあって、メーカーが直接行う公式大会と、チームがメーカーの許可を得て行なっている公認大会になります。公式の大会は「Knives Out Pro League」(以下、KOPL)といい、12のプロ契約を結んだチームと、オープン大会を勝ち上がった6チームが、1月から4月までの期間、リーグ戦を競い合っています。公認の大会は、大会ごとでルールが変わったりするんですが、毎月だったり、2ヶ月に1回だったり、頻繁に行われています。

――賞金も出るのでしょうか?

しめ 先月の大会では、優勝チームに50万円でした。4月の最終大会では、優勝チームに400万円の賞金が出ます。とても大きい金額なので、ぜひとも獲りたいですね。

――毎月何かしらの大会に参加しているような状況なのですね。

しめ 公式や公認の大会ごとで少しずつルールが変わるので、それに合わせて作戦を立てるのは苦労します。たとえば公認の大会では使える乗り物がセダンだけなんですが、公式になると、バイクや他の車種などの選択肢が増えたり。武器の種類も、公式ではショットガンが使えるので、撃ち合いが変わってきたりするんです。大会のルールによって、毎回チームで作戦を立てて挑んでいます。

――もうすぐ中学校を卒業されますが、学生生活はどんなものでしたか?

しめ 実は荒野行動以外にも、趣味でHIPHOPダンスをやっていたんです。学校にダンス系の部活がなかったので、家で1人、鏡の前で練習をしてきました。なので、高校に入ったら、ダンスにも打ち込んでみたいと思っているんです。高校では部活にも入って、目立ちたいと思っています(笑)。

――それでは最後に、今後の目標をお聞かせください。

しめ 僕はキルを取るようなプレイが好きだし、自分の中で自信も持っているので、まずは荒野行動の中で一番撃ち合いが強いよねと認められるようになりたいと思っています。現在行われている公認の大会で、キル数を競うランキングがあるんですが、それを獲ることが実力を示す近道だと思うので、そのために頑張っています。その上で、チームとしても、毎日練習を重ねているので、KOPLで優勝を目指したいです。4月には優勝チームが決まるので、応援していただけるとうれしいです。

しめ(AXIZ)

東京都出身、15歳。10歳で荒野行動を始め、現在5年のキャリアを持つ。アマチュア時代から大会に参加し、その優れたキル力を認められてチームAXIZに加入。試合では1vs1の場面を作ることを意識し、近距離で敵を倒すプレイが得意。チーム加入後は、配信活動や動画投稿にも力を入れている。

PHOTOGRAPHER:HIROKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:FUMITO MAKINO