反省もあった撮影を経て「憧れ」の舞台で俳優として成長

――映画の撮影は、2年半ほど前だったそうですね。

川上 映像を見ると、今よりも体が大きいのが分かるんです。ちょうど、集中的に鍛えている時期だったので「あの頃だろうな」と、懐かしくなるほど(笑)。そんなに経ったか、という感じです。

――撮影当時、特に印象的だった現場はありますか?

川上 細かい描写は言えませんが、相手に刃物を突きつけるシーンの撮影は難しさもありました。相手が先端恐怖症の方で、僕が刃物を向けると体を震わせていらっしゃったんですよ。それでも「演技をしなければ」と思っていましたけど、僕が近づけば近づくほど相手の震えが大きくなるし、心配が勝ってしまいNGを繰り返してしまったんです。旭(正嗣)監督から「もっとやってくれ」と言われながらも、相手が先端恐怖症とは言えず、フォローしながらの演技は大変でした。

――本作への出演は、その後の俳優人生にも生きましたか?

川上 糧になりました。撮影で反省はあったけど、今撮影に参加するならもっと振り切った演技ができると思うんですよ。この2年半で、ほかの現場で学ぶこともたくさんありましたから。

――学びのあった現場とは?

川上 本作を撮影する前から憧れだった舞台『DisGOONie Presents Vol.12 舞台「玉蜻 ~新説・八犬伝」』(2023年2月)です。観客として見ていた舞台で、いつか「出演したい」と思っていた夢がようやく叶ったんです。共演したキャストのみなさんはレベルの高い方ばかりで、自分の無力さも痛感しましたが、吸収するものしかなくて大きな刺激を受けました。