これぞAMEFURASSHIと言うべき圧巻のライブ
AMEFURASSHIにとって、6月の『梅雨祭2024 -Dance in the rain-』以来となった今回のワンマンライブ。愛来の怪我の影響により、8月に予定されていた大阪・愛知でのワンマンライブが急遽、「“Flora”リスニング・パーティー&トークイベント」と内容を変更して開催されたほか(福岡は台風の影響で10月に延期)、直近のアイドルフェス『@JAM EXPO 2024』への出演もキャンセルするなど、今回のワンマンライブでのパフォーマンスも心配されていたが、そんな心配の声を吹き飛ばすような、これぞAMEFURASSHIと言うべき圧巻のライブを披露し、4人でのパフォーマンスを待ち望んでいたColors(ファンの呼称)の期待に応えた。
まずは、オープニング。ニューアルバム『Flora』でも1曲目を飾っている「4Petals」が場内に流れ出し、ライブの幕開けを告げる。鳥のさえずりから始まり、リズムが加わって曲調が変化していく中、4人のセリフが次々とモニターに映し出され、最後に今のAMEFURASSHIとしての決意表明とも取れるようなメッセージ「どんなに笑われたって、夢は実を結ぶ あきらめない思いが、蕾となる 私たちなら、花を咲かせられる」というセリフと4人の顔が映し出されると、会場からは大きな歓声が上がり、Colorsもクラップで4人にエールを送っていく。そして、今回のライブのOVERTUREとして「4Petals」が流れ終わると、4人がステージに登場。アルバムの曲順同様に「Flora」でライブがスタートした。ハープのアルペジオから始まり、疾走感のあるビートやストリングスが印象的なアルバムのタイトル曲であり、リード曲でもある「Flora」は、蕾から花が開く、まさに“はじまりの季節”を感じさせるような、聴く者の気持ちを高揚させるようなライブの始まりに相応しい1曲に。また、今回の新衣装は、大柄の花柄プリントとリアルで立体的な花を組み合わせており、ビジュアル面でも、ローマ神話「花の女神」の名前を冠したアルバム『Flora』の世界観を表現していた。
そして、市川優月が「楽しんでいくよ!Are you ready?」と煽って、「Blow Your Mind」へと続くと、さらに、雨を表現した照明や映像に乗せてニューアルバム収録曲「Squall」を初披露し、さらに、「Drama」、「Ready Now」とライブ定番曲とニューアルバム『Flora』収録曲を交互に披露。特に、「Drama」でのお馴染みのカニダンスで見せたクールな表情から一転、オフィス風のSEからスタートしたアルバム曲「Ready Now」では、ステージ上に並べられた4つのデスクに座ってパフォーマンス。メガネをかけてOLに扮した4人の顔が次々とモニターにアップで映し出されるという遊び心溢れる演出で、会場のボルテージも一気に高まっていく。アルバム曲「Ready Now」は、大規模なクワイヤや生ドラムをフィーチャーするなど、サウンド面でも新たなアプローチを見せた楽曲。今後のライブでもセットリストの中で存在感を放ちそうな1曲になると感じたColorsも多かったことだろう。
さらにMCを挟まず、ニューアルバム収録曲「HICCUP」、ライブでの人気曲「Magic of love」へと続いていく。「Magic of love」では、メンバー自身がハンディカメラを持って撮影した映像がモニターに映し出されたり、ステージ上でカメラマンが動きながら撮影した映像がモニターに映し出されたりするなど、ダンスの迫力や臨場感、メンバーの息遣いまでもが感じられるような演出で、最前席から2階席までのColors全員が、ライブへの没入感と一体感を感じられたのではないだろうか。
そして、「Lucky Number」、コールが映える「MICHI」、ウチワを振って一体感を生み出す「ALIVE」というライブ鉄板曲を畳みかけて前半戦は終了。前半のハイライトとも言えるような3曲の流れだったのだが、「MICHI」の後半部分での愛来のお馴染みのフェイクがLINE CUBE SHIBUYAの場内に響き渡り、ひときわ大きな歓声が上がったところも印象的で、愛来がColorsに復活を宣言したようにも感じられた瞬間だった。