劇中のメイクで美しいブルードットになっていく変化をお客様にじわじわと伝えたい
――1月にご覧になった韓国の再演で、思い出に残っていることを教えてください。
小池 韓国はプライベートで何度も遊びに行っていたんですが、ミュージカルを観劇したのは初めてでした。現地のレポートを兼ねて行ったのですが、『ETERNITY(エタニティ)』に出演する役者さんにご挨拶する機会があったんです。若い役者さんが中心なのかなと思っていたら、自分に年齢が近い役者さんも多くて、「この年齢でも大丈夫なんだ」という安心材料になりました。また、リハーサルの段階からパワフルで、フィジカルが強いという印象を受けました。

――ステージはいかがでしたか。
小池 もちろん言葉は韓国語なので分からないのですが、それでも伝わってくるものがありましたし、すごくライブ感がありました。特に印象的だったのは音の大きさです。最初は思わず耳を塞ぎたくなるくらい大きくて驚いたのですが、だんだん慣れてくると、その音圧が心地よくなってくるんです。日本の演劇で、ここまで音で押してくることはあまりないので、これが韓国のスタイルなのかなと体感しました。
――観客の反応はいかがでしたか。
小池 「応援しよう!」という気持ちの熱量が歓声にも表れていて、みんなで作っているという空気がありました。演出面でも、とことんお客様を楽しませることに力を入れていて、僕が観に行った日はカーテンコールが撮影OKの日。いつものカーテンコールはライブのように盛り上がるらしいんですが、その日は静かで、みなさん撮影に集中していました。その日によって、いろいろなイベントを用意しているので、お客様も飽きないし、役者さんもどう楽しんでもらうかを常に考えているようでした。ブルードットを演じる役者さんからは、「オープニングのメイクは決まっているわけではなくて、毎回メイクさんと案を出し合って変えています」という話を聞きました。日替わりのメイクをお客様も楽しみにしていて、「今日のブルードットはこんなメイクだった」という特別感があるそうなんです。そのまま日本版で取り入れるわけではないですが、そういう遊び心があってもいいんだという発見は大きな収穫でした。
――劇中でブルードットが自らメイクをするシーンもありますよね。
小池 どちらかというと僕はメイクを手早くやるのが好きなので、いつもパパッと済ませてしまうんです。ただ今回、ステージ上でメイクをするシーンは、ブルードットが復活していく過程、未来の自分とつながって希望を取り戻し、再生していく様を見せる部分でもあるので、美しいブルードットになっていく変化をお客様にじわじわと伝える意味があります。ステージ上で一からメイクをするという経験はもちろん、自分でウィッグをかぶるのも初めてなので不安もありますが、しっかり練習しなければいけないと思っています。

――歌唱面では、どんなことを考えていますか。
小池 どちらかというとミュージカルは感情に寄せて歌う面が大きいのですが、今回はアーティストとして楽曲を歌うシーンが多いので、セリフっぽく崩して歌うのとはまた違う歌い方になります。ロックアーティストとして打ち出さなければいけないところを、どこまで自分が作ったブルードットに寄せられるのか、それが果たして正解なのかはやってみないと分からない部分が多いです。好きなアーティストのロック的な歌い方を参考にしてみたりもするんですが、そのまま真似できるわけでもないので、いろいろチャレンジをしながら、声の当て方やニュアンスを探っています。
