芸能界に身を置きたいという思いが強かった

――佐藤さんは音楽活動も行っていますが、いつくらいから音楽はお好きだったんですか。

佐藤 プロの音楽一家というわけではないんですが、家族みんな音楽好きで、おなかの中にいる頃からロックを聴いていたので(笑)、物心ついたときから身近にありました。最初に意識したのはTHE MODSで、邦楽はパンクバンドを中心に聴いていました。その後、the GazettEが好きになって、ヴィジュアル系バンドにも興味を持ち始めました。

――the GazettEのどういうところに惹かれたんですか。

佐藤 仄暗い世界観というか、歌詞やメロディーラインなどのテンションが高くなくて、思春期真っ只中の自分に、とんでもなく刺さったんです。底抜けに明るいのがあんまり好きじゃないんですよ。太陽の下で演奏するような曲が得意じゃないというか。

――学生時代はバンドを組んでいたんですよね。

佐藤 ヴィジュアル系バンドを組んでいたんですが、ドラムを担当していました。ただ飽き性なので、そこまで熱心にやっていたわけではなかったです。

――なぜドラムを選んだんですか。

佐藤 ギターも弾いてみたんですが、指先で細かいことをやるのが性に合わなくて、弦楽器はどうも向いてないなと気づいてドラムにしました(笑)。その後もギターに挑戦しては、やっぱり無理だなと諦めるというのを繰り返しているんですけど、そのたびにリセットされて、一から覚える作業になります。

――ロック以外のジャンルを聴くことはありますか。

佐藤 中学生の頃からロックと並行してヒップホップを聴いていて、当時はAK-69さんやLGYankeesさんが流行っていて、ちゃんとサビのあるヒップホップを聴くことが多かったです。最近はGADOROさんを聴くことが多いんですが、俺は音楽に精神を委ねることが多くて。「俺はめっちゃ悪!」みたいなヒップホップよりも、GADOROさんのように自分の弱さを見せるヒップホップに惹かれます。

――お芝居に興味を持ったのはいつ頃ですか。

佐藤 最初に俳優のお仕事をさせていただいたのが16歳だったので、高校生になったくらいですかね。お芝居どうこうよりも、とにかく芸能界に身を置きたいという思いが強かったんです。普通の人間で終わりたくなかったですし、両親からも「普通の人生を歩むな」と言われて育ってきたので、早い段階で会社勤めみたいなことは自分にできないと考えていました。

――17歳で上京して、その翌年には初めての舞台となるミュージカル『忍たま乱太郎』に出演します。地元を離れることに抵抗はなかったですか。

佐藤 一大決心とかではなく、自然にという感じでしたね。帰ろうと思えば、すぐに帰れる距離ですし、軽い気持ちで上京しました。昔から、「まあいけるだろう」という根拠のない自信があるんですよね。それに東京は何でもあるし、本当に眠らない街で、深夜におなかが減ったら、どこかしら開いていますからね。今もそうですが、めちゃめちゃ東京好きだなと思いました。