常に映像と舞台の両方ができたらいいなと思っている
――俳優デビューしてから、順調にキャリアを積まれている印象ですが、ご自身としてはいかがですか。
佐藤 順調と言っていいと思います。すぐに映像と舞台それぞれに出させていただいて、なんだかんだで、ここまでコンスタントにお仕事ができていますからね。

――デビュー当時、舞台と映像のどちらに力を入れるか意識したことはありますか。
佐藤 意識したことはないんですが、そもそも最初は舞台をやらないと心に決めて活動を始めました。別にこだわりがあったわけではなく、単純に舞台という文化を知らなかったのが大きくて。地元にいたときは舞台を観に行くことがなかったですし、テレビと映画を観て育っているので、まずは映像をやりたいという気持ちが強かったんです。ただ、今も昔もいただいたお仕事をやるというスタンスなので、常に映像と舞台の両方ができたらいいなと思っています。
――『忍たま乱太郎』に出たときは、どう感じましたか。
佐藤 幕が開いて、目の前にお客様がいらっしゃって、笑ったり感動したりする熱量を初めて肌で感じたときに、「すごい世界だな」と舞台の面白さに引き込まれました。その感動は今も変わらないです。コロナ禍のときに無観客の舞台をやったこともありましたが、そこには舞台ならではの醍醐味があまり感じられませんでした。
――コロナ禍はエンタメ業界全体が大変な時期でしたが、佐藤さんはどんな状況でしたか。
佐藤 正直、地獄でした。みんな苦しい時期でしたから、誰かに相談できるような状況でもないですし。なんとか全公演ではなかったですけど、舞台が開催できて、ギリギリのところで首の皮一枚つながったという気持ちでした。

――同世代の俳優でも志半ばで辞めていった方も多いと思います。『紫苑のもみじ』の主人公・もみじも画家になる夢を諦めたという過去がありますが、諦めずに続けられる人との違いはどこにあると思いますか。
佐藤 続くかどうかは、チャンスがあるかないかでしかないと思います。すごい才能を持っているのに、なんでくすぶっているんだろうという人もいる。かなり運が左右する世界だなと感じますし、俳優を辞めていった人たちもたくさん見てきましたが、今お仕事で関わらせてもらっている人たちは選ばれて残っている方々ばかりですね。
――最後に『紫苑のもみじ』の見どころをお聞かせください。
佐藤 アニメや洋画などで聴いたことのある声の方々が、目の前でお芝居をしている姿を観る機会はそう多くないと思うんです。ものすごく貴重な朗読劇になると思うので、ぜひ足を運んでください。
Information
READING WORLD×VISIONARY READING
朗読劇『紫苑のもみじ』
2026年7月17日(金)〜7月19日(日) 計5公演
上演スケジュール:
7月17日(金)19:00
7月18日(土) 13:00 / 17:00
7月19日(日) 12:00 / 16:00
会場:日本青年館ホール
東京銀座線「外苑前駅」2b出口(徒歩5分)
出演:
山根綺 佐藤流司
山口勝平 中井和哉 三石琴乃
伊藤かな恵 重松千晴 熊谷健太郎
脚本:灯敦生
演出 :岡本昌也(AOI MANAGEMENT)
つつましく「応援席」から誰かを支える日々を送ってきた雨宮もみじだったが、結婚目前で彼氏の浮気が発覚してしまう。逃げるように実家へ帰省した彼女を待っていたのは、家族の温かい迎えと、亡き父・文吾の魂だった。しかし不思議なことに、周囲には届くその父の声が、なぜかもみじにだけは聞こえなくて……。家族や幼馴染の周太を巻き込んだ大騒動が幕を開ける。明治神宮外苑の美しい景色を舞台に、迷える大人たちが自分の⾜で一歩を踏み出す姿を描く、笑って泣ける家族と恋のエンターテインメント。
PHOTOGRAPHER:YUTA KONO,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:有藤萌,STYLIST:吉田ナオキ
