10周年を迎えた小南光司の原点と現在を表現した2nd写真集「映光」
――2nd写真集「映光」がまもなく発売されます。完成した作品をご覧になって、率直にどんな印象を持ちましたか?
小南光司(小南) 1st写真集とはまったく違う仕上がりになりました。今回は作品の世界観に入っていくような構成になっていて、途中には対談パートも収められています。「写真集でこれをやるの?」と驚かれるような挑戦的なカットも入っていますので、色々な小南光司を楽しんでもらえる1冊になったと思います。前作は“ザ・写真集”といった感じで、ニューヨーク旅行の記録やグラビアっぽいカットもありましたが、今回は役者としての自分をもっと作品的に見せたいという思いが強かったので、写真集という枠の中で、どうやったら“物語性”を表現できるかを考えながら撮影しました。

――前作から時間が経っていますが、その間の役者としての成長やアイデアも反映されていますか?
小南 かなり反映されていると思います。前作はいい意味でラフな感じで撮影に臨んでいたのですが、今回は30歳を超えて、責任感や作品への熱量がより強くなったと感じています。さらに、今回は初めて地元の横浜でも撮影したんです。地元で写真を撮ったことがなかったので、原点回帰の意味も込めて横浜をロケ地に選びました。あとは、僕が好きな映画など作品の世界観を制作チームの皆さんにお伝えして、そこからロケ地を選んでもらったりもしています。作品そのものを再現するというよりも、その作品の世界観の中に“僕が立っている”というイメージで撮影しています。
――10周年という節目に地元の横浜で撮影したことには、何か特別な意味があったのでしょうか?
小南 そうですね。僕は普段あまり地元に帰るタイプではないのですが、戻るとやっぱり落ち着く場所ですし、人生の半分以上を過ごした街なので、役者になる前の自分が今の自分を見てどう感じるのかなど考えたりもしました。ただ、仕事としてロケバスで地元に帰るという状況が本当に不思議で…。子どもの頃に自転車で走り回っていた場所に、スタッフさんと一緒に降り立つと、時空が歪んだような感覚にもなりました。撮影中もオフの時間みたいに力が抜けてしまって、逆に不安になるくらいでしたが、「顔がいいので」どの写真も成立していると思います(笑)。地元のご飯屋さんや公園などの風景が、カメラマンさんの手によってすごく素敵な写真になるのを見て、地元のポテンシャルの高さにも驚きましたし、僕からしたらただの地元なのに、こんなにも魅力的な場所だったんだなと気づかされました。
――タイトルの「映光」にはどんな思いを込めたのでしょうか?
小南 役者は何にでもなれる存在という意味で、普段の自分自身には強い「色」がなくてもいいんじゃないかなという気持ちがあるので、タイトルは最初「無題」がいいかなと思っていました。でも、担当者さんと相談してシンプルで意味のある言葉にしようということになりまして、僕は物語を“映す”仕事をしていて、光を受けたり届けたりする存在で、名前にも“光”が入っているということもありますので、10年間一生懸命続けてきた役者という仕事を、これからも続けていくという決意表明のような思いも込めて、「映光」という言葉にしました。

――撮影への向き合い方も前作とは違っていましたか?
小南 気持ちも環境も全然違いましたね。当時は勢いでやっていた部分もあったのですが、今回は本当に“作品を作る”という意識が強かったです。チームの空気が本当に良かったので、僕は早起きが苦手なのですが、撮影の日は毎朝起きるのが楽しみでした。移動中もくだらない話をしながら、みんなで空気を作って撮影できたことが本当に嬉しかったです。昔の僕なら、人見知りで内向的だったので、こんな風にチームの皆さんと一緒に過ごすことはできなかったと思います。チーム全員が同じ気持ちで作品を作ってくれたことにとても感謝しています。
――悩ましいと思いますが、お気に入りのカットを挙げるとしたら、いかがでしょうか?
小南 もう選べないくらい全部が大好きですね。色々な僕が詰まっているので、ページをめくる度に違った表情を楽しんでもらえると思います。地元での自然体のカットもあれば、作品世界に入り込んだようなカットもあって、振れ幅がすごく大きいところもこの作品の魅力だと思うので、是非じっくりと味わってほしいです。僕自身も「自分ってこんな表情するんだ?」と思うようなカットもあってとても新鮮でした。
