兵馬俑の人たちは死ぬというより壊れるという概念が不思議
――Liyuuさんは美大を卒業されていて、その時はデザイン科を専攻されていたとお聞きしました。兵馬俑が中国では皆さんご存知で馴染みのあるものだということですが、劇中の兵馬俑のビジュアルについてはいかがでしたか？
Liyuu 『兵馬俑の城』のキービジュアルを初めて見た時は、本当の人間みたいに描かれているんじゃないかと思ったのですが、実際は兵馬俑という、人間とは違う部分がちゃんと描かれていたのが、すごくいいなと思いました。特に顔の表情や、傷ついた時もヒビが入ったり、銅器が傷ついたような描かれ方をしていて、それが新鮮に感じましたね。
――人間らしいけど人間じゃないという違和感や質感も注目ポイントですね。
Liyuu この世界の兵馬俑の人たちは、死ぬというより壊れるという、あの概念がすごく不思議だなって思いました。
――そのほかに映画の見どころは何かありますか？
Liyuu 物語の世界はみんなが生まれてきてから何をするのかが決まっているところ。だからこそ、主人公がこれをやりたいという、夢に向かうやる気や決意をちゃんと持っていたのがすごいなって。そこに共感もできたし、そんな主人公が成長していくところも注目ポイントです。
――ちなみにLiyuuさんは上海出身ですが、中国では本作のように、生まれや育ちで仕事が決まってしまうことも多いのでしょうか？
Liyuu 中国は個人が起業することが多いんです。日本は新卒で会社に入って、年を重ねるごとに出世していくイメージが強いですが、逆に中国は、20代とか若いうちから起業して自分で会社を作っちゃうことがよくありますね。
――そういった中国人の行動力、チャレンジ精神のような部分は物語のテーマと共通しているかもしれないですね。また、映画には魅力的なキャラクターが多数登場しますが、Liyuuさんがお好きなキャラクターは？
Liyuu 主人公・蒙遠（モンユエン）のそばにいた白くて耳が大きなミミというキャラクターがすごく可愛いくて、欲しいくらい（笑）。ずっとペットが欲しかったんですけど、なかなか飼えない状況なので、こういう子がいたらすごくいいなって。
――もし現実でペットが飼えるとしたら、何がいいですか？
Liyuu 私はワンちゃんがほしいです。
――今はまだ飼えない理由は？
Liyuu ワンちゃんって散歩とかするじゃないですか。私、早起きして散歩ができる勇気がなくて（笑）。まだちょっと早いかなと思って飼っていないんです。
