MVの総再生回数が1億回越え、「好きだから。」ヒットの自己分析
――お話を伺っていると、コロナが無かったら今の音楽スタイルに辿り着いていなかった可能性もあるのかなと感じましたが、ご自身ではどう捉えていますか?
『ユイカ』 もちろん音楽をやりたいという気持ちはずっと持っていました。コロナ前はプロになろうと思ったら、路上ライブやライブハウスに出ることがセオリーだったと思うんですけど、そもそもそれができなかったので、私はSNSでの活動を始めました。緊張しいで人前に立つ勇気や一歩踏み出す勇気がないタイプだったので、そんな私が音楽を始められたのはコロナがあったからだろうなと思っています。コロナ禍でSNSを見る時間が増えていたので、私の曲を聴いてもらえる大きなきっかけにもなったと思います。

――「青春は見えない」のMusic Videoでは、そんなコロナ禍の頃を思い出しました。この曲だからこそ行きついたアイデアと演出ですよね?
『ユイカ』 そうですね。久しぶりに実写のMVになっているんですけど、私は普通にZoomで授業を受けていたので、今回はみんなが『ユイカ』の配信を見ているようなシチュエーションのMVにしたいなと思って作りました。実際に、Zoom画面のようなスクリーンを見ながら私が歌っているんですけど、実は高校時代の友達にも声をかけて出てもらっています。流石に他の曲ではやろうとは思わなかったと思います。友達に出てもらうなんて意味が分からないですよね(笑)。でも、私の青春時代は友達がいてくれたからこそなので、本当に少し映っているぐらいですけど、友達にも参加してもらいました。素敵なMVになったので是非チェックしてください。
――『ユイカ』さんは顔出しをせずに活動を開始したわけですが、改めて、最初にバズった時はどのような感覚でしたか?
『ユイカ』 正直、何が起こっているのか本当に訳が分からなかったです。最初に実感したのは、隣の席の子のLINEの BGM が私の曲だった時ですね。(音楽活動をしていることを)誰にも言っていなかったので、「真横におるで~」と思って見ていました(笑)。本当に私の曲が聴かれているんだという感覚を味わったのは、その時が最初だったと思います。

――それから、再生回数何万回といった反応や反響が生まれていくわけですが、どのように受け止めていましたか?
『ユイカ』 手応えとかは今でもまったく分からないです。「好きだから。」のMusic Videoの総再生回数が1億回を越えましたと言われても、1億って何?お金で言うとヤバい数字だよね…といった感覚でした(笑)。慣れ親しんでなさ過ぎる桁なので、漠然としていて実感が湧かないんですよね。いまだによく分かっていないです。
――ありがとうございます。でも、それがリアルな感想なのかもしれないですね。では、海外の方からも支持されていることについては、どう感じていますか?
『ユイカ』 私の曲は別に英語が入っているわけではないので、本当に伝わっているのかなという気持ちが最初の頃はありました。これは私個人の見解なんですけど、「好きだから。」の冒頭部分の「かっこいいから好きなんじゃない。 好きだからかっこいいんだよ。」が翻訳しやすかったんだろうなと思っています。そもそも、日本語の良さは比喩表現などにあると思うんですけど、私の歌詞は直訳のままで表現できる言葉だったので、アジアの方にも伝えたいことがちゃんと訳されて真っ直ぐに伝わったのかなと思っています。
――とても興味深いお話ですね。改めて、「好きだから。」は『ユイカ』さんにとって、どんな1曲になっていますか?
『ユイカ』 今の活動のきっかけになった曲ですし、活動を続けていられているのは、この曲が今もなお愛され続けているからだろうなと思っています。この曲を越えてみたいといった気持ちもありますけど、越える自信がないというか、越える必要もないのかなとも感じています。もちろん数字的には測れてしまうんですけど、運も乗っかった曲だなと思っているので、これから出す曲に関しては、本当に自分の実力が試されるだろうなと思っています。
